フィラメントのスタンド
愛用している3Dプリンタ「Cube 2nd Gen」。2018年11月に、販売元の生産終了を受けて、国内で販売していたイグアスでもサポート終了となったようで……。
執筆現在は売れてしまったようですが、数日前に5,000円ぐらいでオークションに中古が出てました。
どうも2015年に79,800円(税抜)で買ったらしい。当時買える3Dプリンタとしては安くて小型だったんだよなあ。
探せば安い個体があるかもしれないので、欲しい人は買ってください。いっしょに楽しみましょうw
(追記:購入した他社フィラメントがCube 2nd Genでうまく吐出できないようで、試用時に詰まりを解消するために頻繁にヘッドカバーを開閉したところ、ノズルが加熱しなくなってしまいました。執筆現在で他にも安価でいいプリンターが出てきているので、この機種を購入するのは、結論としては、まあ、あまりオススメしません。)
この3Dプリンタ「Cube 2nd」のフィラメントカートリッジ。
こんな外装の中に原料フィラメントが巻いてあって、それを矢印の方向にヘッドに取り込んで溶かしながら塗り塗りしていく、という仕組みです。
3Dプリンタなんてもっとハイテクなもんかと思いきや、ハード的には案外単純なもの。
こいつが扱える材料にはABS樹脂とPLA樹脂があって……
【ABS樹脂】は一般的なプラスチック(?) 溶かすのに高温が必要で、冷えたときの収縮が大きいので、3Dプリンタでは生成中に反ってしまうなど、扱いが難しい。生成時に悪臭がする。
【PLA樹脂】はトウモロコシのデンプン由来のような素材。低音で溶かすことができ、反りも少ないので出力が安定している。ただ、硬いので割れやすい・高温にさらされると(比較的低温でも)脆くなるという性質も。生成時は砂糖の焦げたような甘い匂いがする。
購入当初はABSを使っていたんだけど、どうにも底部が反ってしまって精密なものが作れない。そこでPLAを使ってみたら、デジスコブラケットなどの精度がほしいものも作れるようになりました。
ところが、このPLA樹脂のフィラメントが、ペキポキと折れやすい。
こんなんなっちゃう。
(手相を強調しているわけではない!)
開封したてのものは安定しているので、出しっぱなしにしておくことで湿度で脆くなるのか、あるいは、カートリッジの最後の方は「巻き」のRがキツくなるので、クセがついちゃってるせいか、そんなところだと思うんですが。
↓例えばヘッドが左にいったときに、ここが曲げられて折れる。もしくは曲がったクセのついたものが伸ばされて折れる(欠陥設計じゃないのかー! と吠えてもサポートはもうない)
生成時の振動で折れることも結構あるんですけど、とにかく数時間たったところで「ABORTED」とか言われるとヘコむ……。
そこで解決策として、外装から取り出して、ロールを上からぶら下げて直接供給する方法で使っていました。
わかりづらいですが、筒状糸巻きのようなもの(3Dプリンタで作った)をナイロンベルトで吊って、そこで回転して供給するようになってます。
生成時にカートリッジ内のチップで装着や残量がチェックされるんですが、殻だけでも認識してくれるんで問題なし。
これはなかなかの安定度で、コンディションの良いものなら折れずに仕上げてくれました。
それでも先日出力しようとしたときに、やはり劣化なのか巻きグセなのか、ペキポキ出力がままならなくなったので、新品のフィラメントを注文しようとしたところ……前述のとおりサポートが終わってしまっていて、フィラメントも販売終了。
去年10月ぐらいにずいぶん安くなっていたので、安くなった! と喜んでいたんですけど、サポート終了を直後に控えた投げ売りだったんですね。
そういうことであれば、他社製のフィラメントをいろんなところで売っているのも知っていたので、そういうのを試してみようかな、と。
純正のものは、本体といっしょに買ったABS樹脂カートリッジが300gほどで6,000円だったのに対して、他社製は1kgで1,500円〜2,000円ちょっとぐらい。純正最後の投げ売りでも300g・1,300円ぐらいなので、だいぶお買い得!(多すぎると、使い切らないうちにまた劣化するんじゃないか、とかいう心配はある)
今回はこれらを注文してみました。
PLA 3Dプリンターフィラメント寸法精度+/- 0.03 mm 1 kgスプール1.75 mm (黒)
Darcos PLA 3Dプリンター フィラメント1.75mm 1kg PLA 3d printer filament (イエロー)
(追記:上記フィラメントはどうもCube 2nd Genではうまく吐出できないようでした)
信仰している宗教の関係上、黄色は大事🐯
問題が2点。
カートリッジの残量管理チップがないことによる「EMPTY」的なエラーの心配と、1kgという重量級フィラメントの設置供給方法。
チップについては裏技が紹介されてました。
まだ残量のあるチップを装着して、出力がはじまったら「中止」を押して「本当に中止する?」の表示のまま放ったらかして(出力は継続する)、その間にチップを物理的に取り外してしまう、というもの。取り外されるのでそのチップの残量は減らず、これを装着し続ければいい。
その表示が出てない状態で外してしまうと、確かエラーになるんですが、中止確認が出ていると継続してくれるんですね。最新ファームでも使えるようなので、これでチップ難民にならなくてすむ……この情報を知らなかったら危ないところだった(載せてくださった方、ありがとうございます!)。
そして、フィラメントロールの設置問題。これが本題です!(前置き長い!)
糸巻きハンガースタイルでやってたわけですが、1kgロールはロールの幅も合わないし、重量的にもそのまま吊るせるものでもなく……。
とりあえず注文しておいたものが、程なく届きました。
一応別メーカーということになってるんだったと思うんですが、なんでこのテクスチャーが同じなんだろ? サイズには微細な違いがあるものの、まあ、これがスタンダードってことになってるんだろうな、と思えます。
みなさん設置&供給(回転)どうしてますかね、と検索してみる。
こういうスタンドタイプや……
こういうルームランナータイプ(?)
スタンドタイプが安定していていいかな? ところで自分も含めて、やっぱりこういう3Dプリンタに使うパーツは3Dプリンタで作ってる人が多い。
では、やってみましょうか! と、なったら善は急げ!! なんせ、手元にある純正PLAが劣化するまえにこしらえてしまわないと、手で抱えて数時間フィラメントを送り続けなければならなくなる!(←そうなったら手頃な市販品を買えばいいんだけど)
なんやかんやでバーンっ!!!!!!
側面をふたつ生成して、底面パーツでつなぐ!
そして、U字部分に筒状のものをセットして回転させる!
いい感じじゃないですかー、と、専用ソフトで出力データに変換したところ、「側面×2・底面・筒状パーツ・筒の留めパーツ」で出力合計20時間15分!
…………それはちょっとやめておきましょう。フィラメントも折れる。心も折れる。
頭を柔らかくして考えましょう。
なにもこんなありふれた形のもの、3Dプリンタで出力することはないんだ、と。
手頃なものを探したら……これだっ(・∀・)ノ!!!
採寸をすませて、ちょっと甘酒ブレイク(直径52mm・高さ104mmぐらいw)
これを筒として使えるようにパーツを考え直して……ついでに体積を減らして……こう!
これなら、ボトムパーツが2時間50分・サイドパーツが4時間20分×2でいける(それでも長いけど)
まあ、とりあえず試しに出してみますかー。
ボトムパーツ完了!
(3時間半かかったじゃないかウソつき!)
サイドパーツいっこ完成!!
Y字の下側のところが少し出力荒れてしまった。斜めの角度がキツイと半分中空に出力するようになるんで、フィラメントが定着できない。あと、本体からの熱で出力ステージを固定している強力厚手タイプ両面テープが軟化してグラグラしてたのも原因のひとつかも(出力後日談:これはデータを修正して、両面テープも見直した)
ボトムとサイドは開けておいた穴を使ってネジ&ナット。ボトムパーツは↑の向きで上側が裏側。ナットを入れる分へこませてある、という設計。
M4ネジのためにモデル上直径5mmで穿孔しておいたんだけど、「ゆるっと入る」穴、「ネジを切りながら掘り進む」穴、それぞれ半々になるぐらい(精度そんなもんだよねー)
もういっこのサイドパーツも完成して(エアコン入れたら斜めがマシだったから、やっぱり両面テープの軟化かな?)、これもネジ止めして…………
完成─────っっっっっっ!!!!!!!
素敵すぎる!!!!!!!(???????)
なかなか完璧ではないでしょうか!(花柄もカワイイ♪)
ちょっとロールの左右に隙間もあるんで、それを埋めるパーツも作ってみましょうか。
とにかくまずは、新たに買ってみたPLAの品質もチェックせねば〜!
(追記:購入した他社フィラメントはCube 2nd Genでうまく吐出できないようでした。)
執筆現在は売れてしまったようですが、数日前に5,000円ぐらいでオークションに中古が出てました。
どうも2015年に79,800円(税抜)で買ったらしい。当時買える3Dプリンタとしては安くて小型だったんだよなあ。
探せば安い個体があるかもしれないので、欲しい人は買ってください。いっしょに楽しみましょうw
(追記:購入した他社フィラメントがCube 2nd Genでうまく吐出できないようで、試用時に詰まりを解消するために頻繁にヘッドカバーを開閉したところ、ノズルが加熱しなくなってしまいました。執筆現在で他にも安価でいいプリンターが出てきているので、この機種を購入するのは、結論としては、まあ、あまりオススメしません。)
この3Dプリンタ「Cube 2nd」のフィラメントカートリッジ。
こんな外装の中に原料フィラメントが巻いてあって、それを矢印の方向にヘッドに取り込んで溶かしながら塗り塗りしていく、という仕組みです。
3Dプリンタなんてもっとハイテクなもんかと思いきや、ハード的には案外単純なもの。
こいつが扱える材料にはABS樹脂とPLA樹脂があって……
【ABS樹脂】は一般的なプラスチック(?) 溶かすのに高温が必要で、冷えたときの収縮が大きいので、3Dプリンタでは生成中に反ってしまうなど、扱いが難しい。生成時に悪臭がする。
【PLA樹脂】はトウモロコシのデンプン由来のような素材。低音で溶かすことができ、反りも少ないので出力が安定している。ただ、硬いので割れやすい・高温にさらされると(比較的低温でも)脆くなるという性質も。生成時は砂糖の焦げたような甘い匂いがする。
購入当初はABSを使っていたんだけど、どうにも底部が反ってしまって精密なものが作れない。そこでPLAを使ってみたら、デジスコブラケットなどの精度がほしいものも作れるようになりました。
ところが、このPLA樹脂のフィラメントが、ペキポキと折れやすい。
こんなんなっちゃう。
(手相を強調しているわけではない!)
開封したてのものは安定しているので、出しっぱなしにしておくことで湿度で脆くなるのか、あるいは、カートリッジの最後の方は「巻き」のRがキツくなるので、クセがついちゃってるせいか、そんなところだと思うんですが。
↓例えばヘッドが左にいったときに、ここが曲げられて折れる。もしくは曲がったクセのついたものが伸ばされて折れる(欠陥設計じゃないのかー! と吠えてもサポートはもうない)
生成時の振動で折れることも結構あるんですけど、とにかく数時間たったところで「ABORTED」とか言われるとヘコむ……。
そこで解決策として、外装から取り出して、ロールを上からぶら下げて直接供給する方法で使っていました。
わかりづらいですが、筒状糸巻きのようなもの(3Dプリンタで作った)をナイロンベルトで吊って、そこで回転して供給するようになってます。
生成時にカートリッジ内のチップで装着や残量がチェックされるんですが、殻だけでも認識してくれるんで問題なし。
これはなかなかの安定度で、コンディションの良いものなら折れずに仕上げてくれました。
それでも先日出力しようとしたときに、やはり劣化なのか巻きグセなのか、ペキポキ出力がままならなくなったので、新品のフィラメントを注文しようとしたところ……前述のとおりサポートが終わってしまっていて、フィラメントも販売終了。
去年10月ぐらいにずいぶん安くなっていたので、安くなった! と喜んでいたんですけど、サポート終了を直後に控えた投げ売りだったんですね。
そういうことであれば、他社製のフィラメントをいろんなところで売っているのも知っていたので、そういうのを試してみようかな、と。
純正のものは、本体といっしょに買ったABS樹脂カートリッジが300gほどで6,000円だったのに対して、他社製は1kgで1,500円〜2,000円ちょっとぐらい。純正最後の投げ売りでも300g・1,300円ぐらいなので、だいぶお買い得!(多すぎると、使い切らないうちにまた劣化するんじゃないか、とかいう心配はある)
今回はこれらを注文してみました。
PLA 3Dプリンターフィラメント寸法精度+/- 0.03 mm 1 kgスプール1.75 mm (黒)
Darcos PLA 3Dプリンター フィラメント1.75mm 1kg PLA 3d printer filament (イエロー)
(追記:上記フィラメントはどうもCube 2nd Genではうまく吐出できないようでした)
信仰している宗教の関係上、黄色は大事🐯
問題が2点。
カートリッジの残量管理チップがないことによる「EMPTY」的なエラーの心配と、1kgという重量級フィラメントの設置供給方法。
チップについては裏技が紹介されてました。
まだ残量のあるチップを装着して、出力がはじまったら「中止」を押して「本当に中止する?」の表示のまま放ったらかして(出力は継続する)、その間にチップを物理的に取り外してしまう、というもの。取り外されるのでそのチップの残量は減らず、これを装着し続ければいい。
その表示が出てない状態で外してしまうと、確かエラーになるんですが、中止確認が出ていると継続してくれるんですね。最新ファームでも使えるようなので、これでチップ難民にならなくてすむ……この情報を知らなかったら危ないところだった(載せてくださった方、ありがとうございます!)。
そして、フィラメントロールの設置問題。これが本題です!(前置き長い!)
糸巻きハンガースタイルでやってたわけですが、1kgロールはロールの幅も合わないし、重量的にもそのまま吊るせるものでもなく……。
とりあえず注文しておいたものが、程なく届きました。
一応別メーカーということになってるんだったと思うんですが、なんでこのテクスチャーが同じなんだろ? サイズには微細な違いがあるものの、まあ、これがスタンダードってことになってるんだろうな、と思えます。
みなさん設置&供給(回転)どうしてますかね、と検索してみる。
こういうスタンドタイプや……
こういうルームランナータイプ(?)
スタンドタイプが安定していていいかな? ところで自分も含めて、やっぱりこういう3Dプリンタに使うパーツは3Dプリンタで作ってる人が多い。
では、やってみましょうか! と、なったら善は急げ!! なんせ、手元にある純正PLAが劣化するまえにこしらえてしまわないと、手で抱えて数時間フィラメントを送り続けなければならなくなる!(←そうなったら手頃な市販品を買えばいいんだけど)
なんやかんやでバーンっ!!!!!!
側面をふたつ生成して、底面パーツでつなぐ!
そして、U字部分に筒状のものをセットして回転させる!
いい感じじゃないですかー、と、専用ソフトで出力データに変換したところ、「側面×2・底面・筒状パーツ・筒の留めパーツ」で出力合計20時間15分!
…………それはちょっとやめておきましょう。フィラメントも折れる。心も折れる。
頭を柔らかくして考えましょう。
なにもこんなありふれた形のもの、3Dプリンタで出力することはないんだ、と。
手頃なものを探したら……これだっ(・∀・)ノ!!!
採寸をすませて、ちょっと甘酒ブレイク(直径52mm・高さ104mmぐらいw)
これを筒として使えるようにパーツを考え直して……ついでに体積を減らして……こう!
これなら、ボトムパーツが2時間50分・サイドパーツが4時間20分×2でいける(それでも長いけど)
まあ、とりあえず試しに出してみますかー。
ボトムパーツ完了!
(3時間半かかったじゃないかウソつき!)
サイドパーツいっこ完成!!
Y字の下側のところが少し出力荒れてしまった。斜めの角度がキツイと半分中空に出力するようになるんで、フィラメントが定着できない。あと、本体からの熱で出力ステージを固定している強力厚手タイプ両面テープが軟化してグラグラしてたのも原因のひとつかも(出力後日談:これはデータを修正して、両面テープも見直した)
ボトムとサイドは開けておいた穴を使ってネジ&ナット。ボトムパーツは↑の向きで上側が裏側。ナットを入れる分へこませてある、という設計。
M4ネジのためにモデル上直径5mmで穿孔しておいたんだけど、「ゆるっと入る」穴、「ネジを切りながら掘り進む」穴、それぞれ半々になるぐらい(精度そんなもんだよねー)
もういっこのサイドパーツも完成して(エアコン入れたら斜めがマシだったから、やっぱり両面テープの軟化かな?)、これもネジ止めして…………
完成─────っっっっっっ!!!!!!!
素敵すぎる!!!!!!!(???????)
なかなか完璧ではないでしょうか!(花柄もカワイイ♪)
ちょっとロールの左右に隙間もあるんで、それを埋めるパーツも作ってみましょうか。
とにかくまずは、新たに買ってみたPLAの品質もチェックせねば〜!
(追記:購入した他社フィラメントはCube 2nd Genでうまく吐出できないようでした。)