(まだまだ続くラフマニノフ3番の聴き比べ)
「発送予定3week-5week」になっていたホロヴィッツ×オーマンディを分割配送にしたら、Amazonからドカドカ届きました。
まずはかつてファンだったアシュケナージから。オケはプレヴィン=ロンドン響。
アシュケナージ33歳の時の演奏。
第一楽章から聴いてみて……ん、彼には珍しくミスタッチが多い。
カデンツァがossia(※)とのことで期待していたけど、アシュケナージの腕を持ってしても大変だということか……。
この荒さならアルゲリッチ盤を採りたいかな、と。上手いけどね。
ロンドン響のサポートも、録音のせいかちょっと邪魔でした。
こうなると×ハイティンク盤の全集も欲しくなる。
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※ossiaっていうのは、通常は「難しいだろうから、こういう風に弾いてもいいよ」てのが一般的なんだけど、ラフマニノフのこの曲のカデンツァでは「より難しい」という挑戦的なossiaだったり……するそうです。
ossiaの方は「大きいほうのカデンツァ」とか言われてたりする。こんな難しい曲弾こうとも思わないから(オケもないし)知らなかったけど、改めて勉強、勉強。
所有のものではオロスコとヘルフゴットがossiaカデンツァだった。
だから、オロスコ盤は、映画『シャイン』の関連アルバムに収録されてるのか。
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で、次!
ドイツグラモフォンのジルベルシュテイン×アバド=ベルリンフィル。1993年のライヴレコーディング。
正直これは「比較用」として購入。あんまり期待してなかったのです。
……そしたら! ん!! すごい上手い! 巧い!!
荒っぽい演奏ばっかり聴いてたんで、正確なピアノが気持ちいい!(この正確さをアシュケナージに期待していたんだけど)
で、また、アバドBPO(ベルリン・フィルハーモニー・オーケストラ)が歌うわ歌うわ。BPO独特の泣くような弦(オレはそう思うの)が震えます。
オケとピアノの掛け合いが絶妙で、しかもライヴなのに録音がいい! 第2楽章の前半のピアノ不在部分も超一級でした。そこからピアノが入ってくる部分でゾクゾクする。そして終盤も溶け合うように絡み合っていく両者……!
あぁ、アバドは協奏曲うまいんだなぁ。そういえば、アルゲリッチとのチャイコンもすげぇ好きなんだったっけ(×コンドラシンよりも、ね)。
…………というワケで、エラい気に入ってしまったのでした。
収録曲が2番+3番だし、ヘビーローテーション決定!
リーリャ・ジルベルシュテインっていう人、女流ピアニストなのね。ちょっとファンになっちゃったので、追いかけてみよう。
……そろそろお財布がシンドいけど……。
比較としては動のアルゲリッチvs静のジルベルシュテインという女流対決が面白くなってきた感じ!
あとはホロヴィッツ×オーマンディとラフマニノフ自演のじいちゃん対決(失礼! 2人とも故人)か。
<おすすめリンク>
Amazon.co.jp ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番・第3番 ジルベルシュテイン